造形芸術専攻 教育研究上の目的

デザイン、美術、美学美術史の分野における専門家を養成する。創作研究、作品分析研究、歴史研究を多角的に追求し、平面、立体、映像等表現の伝統的及び現代的技法を習得する。芸術の根源的な営為への想像力を馳せる力を養う一方で、文献学の基礎的方法も学ぶ。国際的な視野を持ち、社会との連携も視野に入れつつ、IT時代に即応した先端的表現領域や、造形関連分野境界領域での表現の独創性も追求する。

研究活動を通じて育まれた「知」と、「知」に支援された「感性」の両者を合わせもつ人材の育成こそが、学部課程の発展形としての博士前期課程の主たる教育目標です。より高度な専門性の涵養をめざす一方では、造形専攻を構成する絵画・彫刻・版画・造形理論・及びコミュニケーション、インダストリアル、建築のデザイン各分野が、領域をこえて、創造的な交流をはかるための多様な機会も用意されています。
伝統の知恵と、情報化・国際化という時代の趨勢を、独自のテーマ設定と方法論の構築を通じいかにして創造の糧として取り込むか。ここに、視覚文化の優れた担い手の養成をめざす造形芸術専攻の不断の目標があります。

令和6年度より芸術学研究科造形芸術専攻・地域芸術分野を開設します

「地域芸術分野」とは―

昨今の地方における芸術の役割は多岐にわたっており,同時に多くの芸術祭が行われる中で,その運営や広報に関わる人材不足は否めない。行政,作家,地域住民など複雑に絡まる社会の中での役割は実践を伴った経験によってやり遂げる強い意志が必要になる。日本大学芸術学部では、2004年より参加している大地の芸術祭を中心に、アートの力を信じて日本における社会問題に、真摯に向かい合っている実績がある。「地域芸術分野」ではこうした活動で生まれる様々なコミュニティに対応可能な視野の広い経験値を持った人材を育成し、社会が抱える問題をアートの力によって直接社会と繋がり,人の心を豊かにする実践力を身につけることを目的とする。

「地域芸術分野」の教育目標―

・芸術文化の横断的な教養を持ち、他者に伝える能力と広げていく能力を持つ人材を育成する。(作り手と受け手をつなぐ様々な事例、理論研究)
・アートマネジメントの手法や実践を通じて、社会連携の知識を授け、専門的な手法、理論や実践応用を研究し、創造的思考により、問題解決を備え、社会に貢献する人材を育成する。(文献調査及び具体的なフィールドワークを通じての考察、実践)
・芸術祭、プロジェクトベースアート、ソーシャルエンゲージメントのアーカイブ、研究及び運用する人材を育成する。

「地域芸術分野」のまなびについて―

芸術文化における横断的な知識を学び様々な文化活動を分析し、地域における芸術の在り方を捉えることを目的とし、国内外の文化事業における背景にある状況や政策、行政も含めた芸術と社会の関係の調査、研究を行う。また、発表活動を創出するための理論と実践に加え文化政策に対する提言やアーカイブなどを行い、フィールドワークや地域における芸術活動によって実践的なコミュニケーション能力を身につける。

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教員紹介

躍進する修了生

日本文化に触れたことで、私はそれ以前の自分とは別の自分になってしまった気がします。


Patrick Rathnayake パトリック・ラタナヤケ, 博士後期課程芸術専攻修了

大学院で学んだことを生かし、これからも現代音楽の作曲、幅広いジャンルとの共同制作によるパフォーマンスも行なっていきたい


松本 真結子(作曲家), 博士前期課程音楽芸術専攻 2019年3月修了

研究を続けていきたい、深めていきたいと思っているのであれば、研究環境が整っている芸術学研究科で研究のためだけに時間を費やすこともお勧めです。


伊藤 景(日本大学芸術学部文芸学科 助教), 芸術専攻修了

舞台芸術専攻は、実践と実技がすごく隣にあるもので実践研究ができる環境が整っているのが一番の魅力だと思います。


田中 幸乃(日本大学芸術学部演劇学科 助手), 舞台芸術専攻修了