芸術専攻 教育研究上の目的

近年の芸術は,異なった分野・領域の芸術が,先端的なメディア等を介在しながらクロスし,さらに密接な関係が成立している。専門の分野をより深く研究することを目的としつつ,どの分野からでも自らの研究に必要な他分野も研究し,新たな表現と理論の開発にも有効に機能するよう,芸術の学問と創作研究を確立し,自立した研究活動と高度な専門的活動に従事するに必要な高度な表現研究能力と豊かな学識を持った人材を養成する。

近年の芸術環境は、異なった分野・領域の芸術が、先端的なメディア等を介在させながらクロスオーバーしており、互いに密接な関係を結んでいます。博士後期課程の専攻を1専攻とし、博士前期課程の文芸学専攻、映像芸術専攻、造形芸術専攻、音楽芸術専攻、舞台芸術専攻の5専攻を総合化したのは、そういった現代の芸術環境があってのことです。そして、それは自らの専門分野の探究を目的としながら、他分野の研究を視野に入れて、新たな創造理論を構築する場として機能しています。社会人の入学枠を設け(大学院設置基準第14条による教育方法の特例)、昼夜開講制を取り入れたことも大きな特色です。
すでに博士前期または修士課程を修了し、教育・研究機関や企業に従事しながら、より高度な芸術の専門領域について研究を継続したり、フィールドを越えて新たな芸術研究に取り組もうとする新進の研究者への門戸が開かれています。

以下の条件を満たした場合,大学院修了時に博士(芸術学)の学位が授与されます。

  1. 単位履修規定に則り,必修科目を含め10単位以上を修得すること。
  2. 学位論文を提出し,最終審査及び試験に合格すること。
時期 内容
2年次
7月上旬
1. 論文提出希望者は事前に指導教授に申し出た上、以下の書類を提出すること

  1. 修了希望届
  2. 学位論文提出希望届
  3. 研究業績書
  4. 学位論文指導・研究経過報告書
  5. 学位論文概要報告書(企画書)
11月~12月 2. 第1次予備試験(口述試験)実施及び結果を通知する
◎外国語及び専門知識についての試験を実施する
12月中旬 3. 3年次生の論文要旨発表・説明を傍聴する
1月中旬 4. 中間報告書を提出すること
3月中旬 5. 第2次予備試験<研究中間発表会及び面接>実施及び結果を通知する
◎学位請求論文の内容についての試験を実施する
3年次
10月下旬
6. 大学院芸術学研究科長あてに学位請求論文等提出すること
◎提出書類等については別に指示する
11月中旬 7. 学位請求論文受理について可否を通知する
12月中旬 8. 最終試験等(学位請求論文審査・口頭発表)を実施する ※
◎大学院分科委員会において論文要旨を発表・説明し質疑に応答すること
審査委員により最終試験(専門知識)を実施する
◎論文に創作成果を加える場合は、最終試験前に作品を発表すること
原則として学内において発表を行う
2月中旬 9. 学位授与最終審議を行う ※
2月下旬 10. 学位授与審査結果を通知する
3月上旬 11. 博士後期課程修了者(修了要件を満たした者)を発表する
3月25日 12. 大学院芸術学研究科修了式において学位授与を行う
学位授与から3ヶ月以内 13. 学位を授与された日から3ヶ月以内に論文の内容の要旨、論文審査の結果の要旨をインターネットの利用により公表すること
学位授与から1年以内 14. 学位を授与された日から1年以内に学位論文の全文をインターネットの利用により公表すること
  • 学位授与最終審議における不合格及び最終試験等終了後の取下げについては、再度第2次予備試験を課す。ただし、研究中間発表会は免除とし、試験委員による面接試験のみとする。なお、最終試験のうち口頭発表前の取下げについては、研究中間発表会を課す。
  • 注意事項
    1. 上記日程は2016年4月現在の内容であり、今後、都合により変更される場合もある。
    2. 作成・審査等手続き日程の詳細は対象者に別途通知する。
  • I. 論文指導
    1. (1)学位論文指導はC領域の教員とする。
    2. (2)学位論文指導には、指導教員以外に副指導教員を設け、指導を受けることができる。
    3. (3)副指導教員を設ける場合は、指導教員と相談の上、決めること。
    4. (4)副指導教員を設けた場合は、その教員の授業を履修することが望ましい。
  • Ⅱ. 論文枚数等
    1. (1)論文審査の場合
      1. 400字詰原稿用紙200枚以上(本文のみとし、表等資料・注釈・引用文献等は含まない)とする。
      2. 論文は簡易印刷またはワープロ作成とし、表紙・背表紙をつけて製本すること。
      3. A4判4頁(4,000字)以内の内容の要旨を添付すること。要旨は、タイプ印刷またはワープロ作成とする。
    2. (2)論文に創作成果を加えて審査する場合
      1. 400字詰原稿用紙100枚以上(本文のみとし、表等資料・注釈・引用文献等は含まない)とする。
      2. 創作作品は学位論文に対応する内容とするが、作品のサイズ・数量・体裁等の詳細は別に定める。
      3. 論文の体裁等は (1) と同様とする。
  • 上記をめやすとし、指導教員と相談の上、決定すること。

教員紹介

躍進する修了生

日本文化に触れたことで、私はそれ以前の自分とは別の自分になってしまった気がします。


Patrick Rathnayake パトリック・ラタナヤケ, 博士後期課程芸術専攻修了

大学院で学んだことを生かし、これからも現代音楽の作曲、幅広いジャンルとの共同制作によるパフォーマンスも行なっていきたい


松本 真結子(作曲家), 博士前期課程音楽芸術専攻 2019年3月修了

研究を続けていきたい、深めていきたいと思っているのであれば、研究環境が整っている芸術学研究科で研究のためだけに時間を費やすこともお勧めです。


伊藤 景(日本大学芸術学部文芸学科 助教), 芸術専攻修了

舞台芸術専攻は、実践と実技がすごく隣にあるもので実践研究ができる環境が整っているのが一番の魅力だと思います。


田中 幸乃(日本大学芸術学部演劇学科 助手), 舞台芸術専攻修了