学校推薦型選抜(付属高等学校等) で受験
当時を振り返り,日本大学芸術学部へ入学された動機など,教えてください。
私は小さい頃から何かを作ることが好きでした。通っていた高校では美術を専門的に学ぶコースに所属し、仲間と共に切磋琢磨していく中で「誰かと共に作品を作る楽しさ」に目覚め、演劇という総合芸術の魅力に惹かれたため日藝に入学しました。

高校の卒業制作展の作品
付属高校では入試に対してどのような指導がありましたか。
私の所属していたコースでは、美術を専門としている先生方に恵まれていた為、面接試験や実技試験に向けて、演劇とは違った他分野の視点からの技術的な面でのご指導をいただきました。
試験内容がプレゼンテーションということもあり、図書室から様々な種類の写真集を7、8冊ほど借り、ランダムで選んだ写真から連想させて舞台美術を考え、発表し、先生方に講評をいただくという工程を写真集を毎日持ち帰りながら繰り返していました。

受験時に高校の制作物をまとめたポートフォリオの一部
進路についてはだれに相談しましたか(保護者・高校教諭など)。
高校の先生方や両親に相談しました。私は地方出身のため、日藝に進学するにあたり上京という大きな決断もありましたので、何度も話し合いをしました。あたたかく支えてくれている家族には感謝でいっぱいです。
専門試験はどのような内容でしたか。またどのような点が困難でしたか。
専門試験は、戯曲を読んで自身の考える舞台美術空間をプレゼンテーションするというものでした。戯曲は、小説とは異なるため、読みづらさとそこから空間にアプローチできるキーワードを探すのに苦労しました。戯曲を読み、キーワードをまとめて、デザインを考え、プレゼン資料と発表原稿を作るという流れを試験時間内に終わらせなければならないため、時間配分が重要になります。
学校推薦という性格上,高校生活においてあなたはどのような点に気をつかいましたか。
付属高校だったので、勉強面では基礎学力テストを大事にしていました。
日常生活では特に気をつけていた点はありません。課題を出し、授業を受けるといった当たり前のことはもちろん行った上で、高校生活という限られた時間の中でいかに思い出に残り、自分らしく、「自分らしさ」を見つけられるかを大事にしていました。推薦を意識しすぎると自分自身の殻に閉じこもってしまうので、のびのびと気負いすぎずに!という感じです。
付属推薦を受験しようと考えている受験生にメッセージをお願いします。
この試験には、これが初めての人だけでなく、惜しくも総合型選抜で不合格となってしまった人など様々な方がいると思います。私自身は、総合型選抜で一度不合格となり、付属推薦を受験しました。
受験に挑むために気持ちを切り替える、不合格になってしまっても次の試験に向けて切り替える、”気持ちを切り替えること”はとても大切なことです。しかし、受験という大きな壁を前にしている受験生にとってこれは綺麗事に聞こえるかもしれません。そこで、以下実際に私が気持ちを切り替えるためにしたことと、受験に対する挑み方をご紹介します。
「はあ〜!こんな原石見落としちゃうなんておっちょこちょいな日藝だな〜!」です。
これを声に出して友達に言って、ネガティブな感情を原動力に変えていました。「私が日藝側を審査してやるんだ」くらいのスタンスで挑むと、緊張はもちろんしますが、気持ちが強くなり、自分らしさを発揮しやすくなると思います。堂々と、楽しんでください。応援しています。
現在はどのようなことを学ばれていますか。面白い授業・先生についてお聞かせください。
現在は、舞台美術デザインを専攻として学んでいます。総合実習という授業では、演劇学科に所属している学生が一丸となって舞台作品を作ります。
舞台美術では、演目に合ったデザインのコンペを行います。デザインパースを描き、模型を作り、プレゼンをし、演出家と意見を交換しながらより良い舞台空間を考えていきます。実習では実現可能な空間は1つと限られているため、コンペで選ばれるものは残酷にもどれか1つとなります。しかし、その緊張感とそこで得られる自身のデザインと向き合う学びは計り知れないものだと感じています。

令和8年総合実習A2『カミの森』の舞台美術模型
高校生のうちにやっておけば良かったことがあればお聞かせください。
「とにかく、やりたいと思ったことをやる!」です。なんでも思いついたら行動する、これが本当に大事です。あなたの感性はあなたにしか表現できません!
学生生活の中で印象に残っていることをお聞かせください。
2年の後期に行われた総合実習A2「カミの森」がとても印象的です。初めての総合実習で3年生と混じりながら舞台美術を考え、カンパニーメンバーの前でプレゼンテーションを行いました。緊張で何を話したかほぼ覚えていませんが、ありがたいことにデザイナーに選ばれて2年でデザイナーを任されるという重責の中で、先輩方や先生方に支えられてやり遂げたことは印象的です。制作中、様々なトラブルに見舞われ、正直しんどいこともありましたが、同期や仲間に支えられながら形にした経験は、絆と共に自身の成長につながりました。

令和8年総合実習A2『カミの森』の舞台美術

大道具制作の様子
これから受験を考えている高校生に,日藝をお勧めする(としたら)一言をお願いします。
8学科が集まる大学だからこそ、様々な学科の方と交流を深め、自分自身の持ち合わせていない技術や発想を共有しながら作品創作ができる点が非常に魅力的です!