日藝とは 教育研究上の目的

日本大学芸術学部教育研究上の目的

芸術総合学部としての特徴と伝統を保持するとともに、21世紀における芸術の持つ社会的先導性にかんがみ、学科の各々の専門教育をさらに充実・発展させ、同時に、学科の垣根を越えた総合的なカリキュラムを展開することで、芸術・文化全般にわたる広い視野を持った人材を養成する。

(写真学科)
学部内外の他分野とコラボレーションを積極的に行い、報道、広告、芸術などあらゆる分野における写真術を中心とした日本及び世界を代表するクリエーター、並びに写真史家、写真研究家、写真評論家、写真技術研究者を養成する。

(映画学科)
デジタル技術の進歩で新たな時代を迎えた映像文化を、理論・評論、映像、脚本、監督、撮影・録音、演技分野で、「芸術創造」と「情報伝達」の両面から探求し、高度な専門知識と技術を身に付けた創作者、技術者、研究者などの映画・映像のスペシャリストを養成する。

(美術学科)
美術にかかわる諸分野の専門家を養成する。多様化する芸術の現状を見据え、創作と理論、歴史研究や作品研究、表現技術の習得をしながら、作家としての自立を模索していく。また、自己の外側の世界に積極的に関心を持ち、視野を広げ創造を喚起して、自分自身の表現の主題を明確にしていく。

(音楽学科)
従来の音楽専門教育に加え、幅広い視野と教養を身に付けさせる教育を行っている。演奏や創作といった音楽教育もさることながら、哲学、美学、文学などといった諸関連芸術分野の習得によって、次世代の音楽芸術を担う人材を養成する。

(文芸学科)
文章芸術の持つ精神的及び文化的な意義を考究し、かつ自らその実践者、すなわち創作者となるよう指導、督励することが教育・研究の主目的である。現代の広範なメディア状況のなかで、文芸創作から社会・文化評論、ジャーナリズム、広告など、文章を通じた多様な表現現場において、第一線で活躍できる創作力豊かな人材を養成する。

(演劇学科)
「理論と実践」「基礎と応用」「専門と総合」のバランスに配慮したカリキュラム体系、並びに学生の個性・習熟度に応じた教育体制を整備し、現代社会における演劇・舞台芸術の役割についての高い見識と、その新しい可能性をひらいていくための技術・創造力を兼ね備えた人材を養成する。

(放送学科)
多様化する情報、進化する放送技術の中で、学生個々の感性を刺激し、魅力的で独創的な作品を創作することによって、自由に自己表現できる人材を養成する。併せて、放送メディアに関する専門知識と情報伝達技術を身に付け、放送について深く理解し、理論的に考察できる人材、独創的で豊かな発想力をもつ人材、さらに放送を基盤としたマルチユースに対応できる有能な人材を養成する。

(デザイン学科)
マン・ツー・マンに近い少人数教育で、感性豊かな創造力を育み、新しい時代への視野と洞察力を養う。学生一人ひとりの個性を伸ばし、実践的なデザイン創作活動と斬新な研究からデザインの価値を生み出し、文化の質の向上を導くことで、社会に貢献する人材を養成する。

日本大学大学院芸術学研究科教育研究上の目的

21世紀の芸術は、すべての領域における融合を必然としている。芸術の現状を視野に置きながら、芸術の理論と歴史の研究と想像力を養い、併せて専門及び学際的課題を含む応用領域の研究を行っている。専門分野の更なる研究と創作等を行うとともに、隣接領域の芸術と触れ合い、広い視野をもって芸術を理解することで、幅広い知識と技術を持った、次代の芸術をリードする人材を養成する。

博士前期課程

(文芸学専攻)
現代文学を研究・創作の両面から考え、隣接ジャンルとの関係で幅広くとらえて文学の未来を探らせる。文学のみならず広義の文化研究の領域でも新研究を求めていく。そのためのあらゆる試みを可能にして、文壇・論壇・学界の新しい担い手を養成する。

(映像芸術専攻)
今日の情報環境の中で役割が拡大してきている写真、映画、TV等各専門領域・専門分野の深化・総合化を図る。映像の各分野の歴史研究や作品研究、さらに各メディアの総合化の実験、他の芸術領域との統合を図るなど、高度な創作活動、理論的研究を通じて、より新しく専門的な表現実験に意欲的に取り組む人材、専門的な教育研究に従事する人材の養成と新たな総合的研究領域の形成を図る。

(造形芸術専攻)
デザイン、美術、美学美術史の分野における専門家を養成する。創作研究、作品分析研究、歴史研究を多角的に追求し、平面、立体、映像等表現の伝統的及び現代的技法を習得する。芸術の根源的な営為への想像力を馳せる力を養う一方で、文献学の基礎的方法も学ぶ。国際的な視野を持ち、社会との連携も視野に入れつつ、IT時代に即応した先端的表現領域や、造形関連分野境界領域での表現の独創性も追求する。

(音楽芸術専攻)
音楽は、芸術文化の中で重要な部分を形成するばかりでなく、社会がますます複雑化し、多様化するにつれて、演劇、舞踊、映画、放送などといった諸分野との結びつきも、さらに密接になってきている。文化の国際化にともなう、まったく新しい形の活動も、めざましい。現実を見据え、いっそう高度な演奏、創作、研究を実践し、あるいは教育に当たることのできる人材を養成する。

(舞台芸術専攻)
演劇の実践教育及びその芸術表現を基盤に、戯曲、演出、舞台美術の空間表現と、演技、舞踊など身体表現の教育研究を主眼とする。ことに、映像メディアを活用した身体表現や創作実験の場の提供による表現など創造的研究を行う。従来の西洋演劇を中心にした学問体系のみならず日本の伝統芸能、民俗芸術等を基盤として、これらの歴史研究、調査研究を実施し、高度な専門知識と実践的能力を有する人材を養成する。

博士後期課程

(芸術専攻)
近年の芸術は、異なった分野・領域の芸術が、先端的なメディア等を介在しながらクロスし、さらに密接な関係が成立している。専門の分野をより深く研究することを目的としつつ、どの分野からでも自らの研究に必要な他分野も研究し、新たな表現と理論の開発にも有効に機能するよう、芸術の学問と創作研究を確立し、自立した研究活動と高度な専門的活動に従事するに必要な高度な表現研究能力と豊かな学識を持った人材を養成する。