コース紹介

美術学科は、
絵画と彫刻の2コースで構成されており、
美術全般に通じる基礎を学びながら、
「実技」と「理論」の両面から
知識・技術・表現力を磨きます。

絵画コース 絵画専攻

絵画コース 絵画専攻 Painting

絵画の基礎および普遍性を重んじ、4年間じっくりと腰を据えて「絵画」を学び「絵」を描けるのが、絵画コース絵画専攻の最も大きな特徴といえます。日藝のキャッチフレーズは「ふつうじゃない、が、ふつうです」ですが、「普通」とは「普遍に通ずる」ということ。そのためには、まず揺るぎない基礎を培うことが何より重要であり、その先にこそ「絵画」を学ぶ本質が現れてくると考えます。

特に1・2年次は、デッサンおよび油彩で「人体」を描くことを基本に据え、西欧近代以降の色、形、コンポジション、そして絵画空間の考え方を主軸としたカリキュラム構成です。
日藝絵画での4年間は、絵画による表現の確立と同時に、個々の自立を目指します。

1年次
人物モデルを使った実習を中心に、自画像、静物、風景等のデッサンおよび油彩などによる課題を反復して行い、身近な物や自然をモチーフとして、描くための基礎を養います。また全員に版画基礎、彫塑の集中実習も課しています。

2年次
1年次に学んだ基礎的な内容を少々発展させた課題を反復して行い、3年次以降に各自の研究制作の糧となるよう、しっかりと基礎を固めます。

3年次
1・2年次に培った絵画の基礎を踏まえながら、より専門的な技法を習得し、知識、表現力の更なる向上に努めます。なお、3年次以降は制作の方向性によってクラスを分け、少人数制によるきめ細やかな実技指導を行います。また古典技法(テンペラ画等)の集中実習も用意されています。

4年次
これまでの研究制作の集大成として、担当教員の個別指導を受けながら、各自の表現に対する欲求や意識に応じたテーマで卒業制作を行います。完成した卒業制作は「日藝の卒博」(学内展)および「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」(於:国立新美術館)に出品展示します。

なお、上記の表現技術部門と並行して、理論・歴史部門では、美術学、解剖学、美術史概論、西洋美術史、日本美術史、東洋美術史、また研究部門では、素材研究、美的構成研究、版画概論、美術作品研究、古美術研究等の美術理論科目を履修します。

絵画コース 版画専攻

絵画コース 版画専攻 Printmaking

版画専攻では描くことの基礎的な力を身につける為に、対象の中にある構造を理解し具体化することでデッサン力を身につけます。そして、鉛筆による細密描写やムービングによるドローング、ペンによるイラストや製本による絵本制作、活版印刷によるイメージとことばのコラボレーションなど、感性を刺激する授業を行います。そして、感性を磨きながら、イメージを写し取る版画表現の基礎から応用まで学びます。紙の持っている可能性にも着目し、表現や素材の幅を広げて行きます。表現を深めることにより個々の作家としての自立を目指します。

基礎的な力を踏まえながら、版の表現を学びます。各自の研究制作の糧となるよう、しっかりと基礎を固めます。
「描く」という直接的な行為から「版」を介在した間接的な表現を養うために、イメージドローイングを繰り返し行います。モノタイプやコラグラフ、ドライポイントなどの版としての直接技法からはじまり、主に3版種(銅版・木版・リトグラフ)を中心に間接技法の基礎から応用までを習得し、知識、表現力の更なる向上に努めます。素材の研究としての紙漉き実習、技法と表現の研究として美術館見学や特別講義を行い、個々の表現や研究に繋げて行きます。

制作意図の明確化や方向性を担当教員の個別指導を受けながら、これまでの研究制作の集大成として各自の表現に応じたテーマや技法で卒業制作を行います。秋には「全国大学版画展」(於:町田市立国際版画美術館)や卒業制作は「卒博」(学内展)及び「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」(於:国立新美術館)に出品展示します。

なお、上記の表現技術部門と併行して、理論・歴史研究部門では、美術学、解剖学、美術史概論、西洋美術史、日本美術史、東洋美術史、また研究部門では、美的構成研究、版画概論、美術作品研究、古美術研究等の美術理論科目を履修します。

彫刻コース 彫刻専攻

彫刻コース 彫刻専攻 Sculpture

現代の芸術の輪郭は非常に柔軟で、時間的進度が早くその価値を判断することを見解できない状態にあります。そんな柔軟な輪郭を持つ芸術それぞれに教育理念と方法があります。しかし通底するのは、個人の視座の育成以外ありません。ものを見る力、ものを造る力を育てることは、彫刻の視座を持つことであり、時代に流されない人格形成の基盤となります。

自然観察、塑像によるモデル実習、実在実習(木、石、鉄)等を通じて彫刻の基礎を修得し、個々の自由な発想による自主制作へと進みます。

4年間という貴重な時間を、作品を制作するという時間に費やすことは、彫刻という輪郭から社会との接点を考えることと同義であると考えています。

1年次は、石膏、人体デッサン、および塑像により自然観察(頭像、裸婦、動物)で感性の解放と表現力を養うとともに、実材彫刻(石材、木材)を履修。観察や表現を通して基礎的な技術を学び、安全性なども体得します。

2年次は、塑像による人体制作と演習を通して、自然観察と造形についての考察を深めます。実材彫刻制作(木材・鉄材)を行い、物質と行為、表現の在り方について学びます。

3年次は、自ら計画を立て制作を行います。モデル実習と実材実習はつねに選択できる状態を確保し、学生の自由な制作を促します。造形の本質について考察し、創造的な個性を追求します。

4年次は、これまでの制作を踏まえ、研究制作の集大成として、より自由な発想と自分自身の認識を深め、創造的な個性の追求を目指します。

彫刻コース 地域芸術専攻

彫刻コース 地域芸術専攻Area art

新たに「地域芸術専攻」を新設しました。
社会が抱える問題をアートの力によって、直接社会と繋がり、人の心を豊かにする実践力を身につけます。
日藝の彫刻コースでは、2004年より参加している大地の芸術祭を中心に、アートの力を信じて日本における社会問題に、真摯に向かい合っている実績があります。
地域芸術専攻とはこうした活動で生まれる様々なコミュニティに対応可能な視野の広い経験値を持った人材を育成します。これまでの活動を通じて日本の抱える問題をアートの力で変えて行く可能性があることは、少しずつ浸透してきました。こうした社会の動きの中で生まれた活動の継続と新たな行動を起こすことの勇気を継続していきます。
アートが開かれた概念であるとすれば、これからの社会を自ら創造することも過言ではないのです。体験による経験を糧に社会で生きる力をつけてもらいたいと考えています。

1年次は彫刻専攻と同様に、自然観察による制作を中心にデッサン力を見直し、表現力を養っていきます。素材は、塑像粘土、テラコッタ粘土、木、石、鉄、石などを用いて、基礎的な素材の扱い方から表現に結びつく技術を学びます。これらの技術や感性も様々な現場で対応できる経験値の基礎となります。

2年次は、地域芸術に関わる様々な要素に対応するべき技術を学びます。基礎的なPCスキル、デザインスキルなども体得し、物を作る経験から生まれるアイデアや活動を実践につなげるためのコミュニケーションスキルなど、社会と関わる能力を実践的に身につけます。

3年次は、自ら計画を立てて活動していきます。制作を中心に地域に関わることはもちろんのこと、リサーチアートや地域の問題を取り上げ、アートの方法論を用いてそれらを解決する仕組みを学びます。企業などのメセナ運動への参加、地域芸術活動にアーティストとともに参加するなど、学内での勉強にとどまらず、社会へと学びの空間を広げます。学生は地域と芸術の関わり方の本質について考察し、世間一般的な考えに囚われない創造的な個性を追求し、芸術文化による社会創造に関わっていきます。

4年次は1〜3年次での活動を踏まえ、研究活動の集大成として制作や論文形式によってまとめていきます。社会への自由な発想と他者からの認識を考え、地域と芸術の在り方を模索から実践へと繋げていきます。

古美術研究
授業のねらい

古美術研究では、仏像等の作品を所蔵する寺院の実地見学を行い、受講生が自分の目で作品を体験して理解を深めることを目的としています。また、制作の歴史的背景等について事前に学習し、実地見学を実り豊かなものにしたいと思います。なお、古代から中世に及ぶ多様な作品を検討の対象とします。