日藝とは 日藝賞

日藝賞

在学生、教職員などが中心となって選考する「日藝賞」は、著しく日藝の名声を高め、
その業績が社会に貢献し、芸術を志す学生に夢を与える人物に贈られています。

各界に多彩な人材を輩出していることで知られる日藝。特にメディアやクリエイティブの世界には出身者が多く、仕事を介して同級生や先輩・後輩と偶然に出会うケースも多いようです。そんな事実に着目し、校友とのつながりを深めるために創設されたのが『日藝賞』。全ての日藝出身者を対象にその年に最も活躍した人物を独自に表彰することで、出身者への敬意を表すとともに、在学生への励みとしています。まだ形になっていない表現への衝動を、よりよいカタチで表現してほしい。そのためのフックになれば…。そんな「遊び心」が現れた日藝ならではの賞なのです。

第12回 日藝賞

日藝賞は、日藝の校友とのつながりを深めることを目的として、2006年に創設されました。授賞対象は、中退者も含め、かつて日藝に在籍していたことのある人すべて。また、活躍分野は一切問いません。在校生、教職員、校友会役員などによる投票で候補者が選ばれ、日藝賞選考委員会が業績などを審議して決定します。
第12回となる今回は、アニメーション映画監督の片渕須直氏が受賞しました。片渕氏は、映画学科在学中から宮崎駿監督作品『名探偵ホームズ』に脚本家として参加。『魔女の宅急便』(89/宮崎駿監督)では演出補を務め、TVシリーズ『名犬ラッシー』(96)で初監督。2016年監督・脚本を務めた『この世界の片隅に』は、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第19回プチョン国際アニメーション映画祭長編部門グランプリ等、国内外で多数受賞し文化庁長官表彰を受け、今最も次回作が期待される映画監督です。

片渕 須直 映画監督

授賞式は、2018年4月5日の芸術学部入学歓迎式の中で行われ、日藝賞選考委員長の木村政司学部長より、受賞された片渕氏に、記念の賞状、バラの花を型どったオリジナルのトロフィーなどが贈られました。
今回から日藝賞受賞者には同時に「日藝アンバサダー」にご就任いただき「日藝を愛し、日藝の後輩たちの夢であり目標であり、日藝の名声を高める者として日藝ブランドを広く社会に伝導する存在」として今後、日藝の広報活動に大いにご活躍いただくことになります。
片渕氏は受賞式の行われた入学歓迎式典において「日藝でのたくさんの『出会い』は克明に覚えている。その後もたくさんの出会いがあって、思いが届き実り、はじめてこのような受賞に結びついている。皆さんの上にもたくさんの素晴らしい出会いがあるように」と語ってくださいました。

PROFILE

1960年生まれ。映画学科卒業。在学中から宮崎駿監督作品『名探偵ホームズ』に脚本家として参加。『魔女の宅急便』(1989/宮崎駿監督)では演出補を務めた。2016年、監督・脚本を務めた『この世界の片隅に』を完成し、同作は第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞・大藤信郎賞、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞、第19回プチョン国際アニメーション映画祭長編部門グランプリ等、国内外で多数受賞し、文化庁長官表彰を受けた。
2006年から日本大学芸術学部非常勤講師。2018年からは同大学特任教授。2013年からは東京藝術大学大学院でも非常勤講師を務める。

【主な作品】

『名探偵ホームズ』(脚本)『魔女の宅急便』(1989/演出補)TVシリーズ『名犬ラッシー』(1996/監督)『アリーテ姫』(2001/監督・脚本) TVシリーズ『BLACK LAGOON』(2006/監督・シリーズ構成・脚本)『マイマイ新子と千年の魔法』(2009/監督・脚本)『この世界の片隅に』(2016/監督・脚本)

日藝賞 歴代受賞者